足立区医師会のご紹介
学術部会のご紹介
内科医会
内科医会は、区内医師の中で「内科」を専門とする医師の集まりで、平成24年10月に創立10周年を迎えました。現在約70名の会員が学会に出席したり、講演会を開いて新しい知識を吸収し、また在宅患者さんや介護の問題などについて討論をしています。今年度の研究テーマは「生活習慣病です。 この中には糖尿病、高血圧症などいろいろな疾患があります。
近年、内科の中でも、消化器科、循環器科、呼吸器科などと専門分化してきており、それぞれの診断や治療は進歩しています。内科は大変広い分野です。
1人の医師の力では及ばないところは、区内の専門医と連携し紹介いたします。区民の皆様は、是非お住まいの近くに主治医を決めてください。 主治医はあなたの生活や身体の状態、さらにはご家族のこともわかっているはずですから、きっと良いアドバイスが得られると思います。
内科医会 会長 吉田幸子
小児科医会
小児科医会の先生方は皆やさしい親切な方々です。こどもに関する病気や健康に関する心配事など何でも相談に乗ってくれます。 病気についての判別は前回にも書きましたが、そのお子さんの「普段と違う」と思う症状を見極めることです。そして、できるだけ早い時期に相 談、受診することです。
小児科医会の多くの先生方は時間外でも平日夜7時半から10時半迄医師会館で交代で小児の夜間診療を行っております。また、ずっと以前 から日曜、祭日のいわゆる休日診療にも多くの先生が医師会館や保健総合センターなどで診療に携わってきております。診療のほか小児科の 主な仕事は小児の健診と予防接種です。有志の方々は3カ月児健診、3才児健診などで保健総合センターで協力しています。
予防接種については土曜日、日曜日にしか来られない人のために月1回ではありますが原則第三土曜日の午後3時から5時迄医師会館で主 に定期予防接種を行っております。また、3月の予防接種週間には第一日曜日の午前10時から午後4時迄医師会館で各種予防接種を行って おります。
老人保健法や母子保健法という、いわゆる大人向けの法律はあってもこどもの健康に関する法律がありません。現在、日本小児科医会が中心と なって「小児保健法」制定に向けて努力しています。これは未来をになう子どもを社会で支える「小児保健法」というもので、その中味は
(1)子どもの権利条約を守ります
(2)子どものための国の予算を増やします
(3)子ども家庭省の設置を実現します
(4)すべての予防接種を無料化します
となっています。こどもの幸せのため早く制定されるといいですね。
小児科医会会長 千葉昭典
平成25年6月17日(月)記
産婦人科医会
足立区産婦人科医会 会長 米山雅雄
足立区産婦人科医会は前身である優生保護法指定医の会はすでに昭和22年12月に8名からはじまり現在の足立区産婦人科医会の形をとったのは昭和51年9月10日からであり毎月第二金曜日に集まって日進月歩の医学を研修するようにしました。
二金会との通称で親しまれ会員は33名であり平成11年7月には第20回となったので次期日本産婦人科学会会長、日本医科大学産婦人科学教 授 荒木 勤先生をお招きして「安全で満足のゆくお産のプレリュード」の演題でお話を伺いました。
安全で満足して頂くという事は私たちの願いです。又、足立区役所のご依頼により子宮頚癌、体癌、乳癌検診に全員が各自の施設で全力を尽く し当っています。その成績は下記の表の如くです。
乳癌検診 | 子宮頸癌 | 子宮体癌 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 受診者 | 癌発見者 | 受診者 | 癌発見者 | 受診者 | 癌発見者 |
9 | 9,763 | 4 | 9,743 | 8 | 3,219 | 1 |
10 | 9,274 | 2 | 9,365 | 18 | 2,451 | 2 |
11 | 10,048 | 2 | 10,045 | 17 | 1,290 | 1 |
眼科医会
足立区眼科医会は、足立区医師会に在籍し区内で眼科医療に従事している眼科専門医が運営する組織です。また当会は日本眼科医会・東京都眼科医会の地区組織としての役割も担っております。現在、会員数は約40名で、8名の役員が会長・学術・総務などの会務に努めております。
●当会の学術事業(会員専用)
・地域眼科医療のレベル向上を目的とし、各分野の専門家を招いた学術講演会を年2回開催
・他地域との情報交換や最新知識の習得を目指し、城東5区で合同の学術講演会を年2回開催
・製薬会社などとの共催による学術研究会を随時開催
●区民の皆様とのかかわり
・特定健診で行われる眼底検査
・三歳児健診にて、何らかの異常が疑われたお子様の精密検査
・就学時健診
・学校医として公立小・中・高生対象の定期検診と保健指導
・「足立区健康まつり」で行われる区民の皆様への無料健康相談
・「足立の花火」において救護テントを堤南・堤北の2か所に設置し、急患に対応
●都の事業とのかかわり
・眼の大切さを啓発する活動として東京都眼科医会の主催する目の愛護デー「Tokyo Eye Festival」への会員派遣
・東京都眼科医会が東京都からの要請を受けて行っている「眼科休日診療」に協力するための担当医療機関の選定
【目の豆知識】
・ヒトが得る情報の8割以上は眼から入るといわれます。
したがってQOV(Quality Of Vision :視覚の質)がQOL(Quality Of Life : 生活の質)に与える影響は計り知れないものがあります。
情報化社会の中で超高齢化の進むわが国では、QOVの維持が益々重要になっているのです。
現在の日本の病気による中途失明原因をみると、第1位は緑内障、第2位が糖尿病網膜症となっております。(図1参照)
■緑内障
緑内障とは、眼圧(眼球の中の圧力)がその人にとっての適正な値を超えることにより、視神経という器官に障害が起こり、視野(見える範囲)が
狭くなる病気です。大規模な調査(多治見スタディ)によると、40歳以上の日本人の緑内障有病率は5%(20人に1人)であることが分かりました。
ところが、ほとんどの緑内障は自覚症状がないため、緑内障になっても気付かずに過ごしている人が圧倒的に多いのです。しかも、一度失った
視野は後から取り戻すことはできません。
緑内障は進行性の疾患で手術を行うこともありますが、最近は治療薬の進歩により、多くは点眼薬治療のみで進行を止めるもしくは遅らせることができるようになっています。早期発見のため、40歳を過ぎたら眼科検診を受けましょう。
■糖尿病網膜症
糖尿病網膜症とは糖尿病の3大合併症の1つであり、近年までわが国の失明原因の第1位であった病気です。眼球の中の血管が詰まったり出
血を起こしたりして、最終的には網膜が眼球の壁から剥がれ、失明に至ります。しかし、初期から中期は自覚症状に乏しく、自分自身で病状に気付
くことは困難です。つまり、定期的な眼底検査により早く異常を見つけなければ、手遅れになりかねない病気なのです。
症状がなくても眼科医による眼のチェックを受け、早期発見に努めることがとても大切です。糖尿病の指摘を受けたら内科だけではなく、眼科も必ず受診しましょう。
■加齢黄斑変性 ~近年増加傾向にある疾患~
加齢黄斑変性とは網膜(カメラのフィルムに相当する組織)の中心部にあるものを見るために一番重要な黄斑という場所がダメージを受け、視
力が低下してしまう病気で、欧米では失明原因の第1位になっています。わが国では失明原因の第4位ですが、近年増加傾向にあり、人口の高
齢化に伴い注目されています。
症状としては見ようとする場所が見えにくい、ものが歪んで見える、色が違って見えるなど病状により様々です。この病気は生活習慣による影響も あり、日本の食生活が欧米化していることが増加原因の1つと考えられています。また紫外線・遺伝・喫煙なども悪化要因とされます。大変治療の 難しい病気ですが、近年になって有効な治療法やお薬が開発され、治療の効果が飛躍的に上がりました。臨床研究が開始されたiPS細胞による 治療も世界中から注目され、大きな期待を持たれています。
自覚症状で分かると思われがちな目の病気ですが、このように症状に現れにくい重大な病気が数多く存在します。失明予防には、早期発見・早期治療が最も重要と考えられます。
~少なくとも年に一度は眼科健診を受けましょう~
耳鼻咽喉科医会
【足立区医師会耳鼻咽喉科医会の休日診療体制について】
医会に所属する23名の全会員が交代で休日診療に協力しています。城東ブロック(足立、荒川、葛飾、江戸川)の一員として、他区の当番医と
協力しての診療を受け持っておりますので、当日の当番医が他区の場合には、申し訳ありませんが、その区まで行って頂くことになります。
●当日の休日当番医の住所、電話番号等は消防署にお尋ね下さい。
●診療時間はAM9:00~5:00ですが、予め電話でご相談ください。
●受診しなくても患者さんの症状などを電話で言っていただければ、対応できることも多いので、ご遠慮なくTELをください。
健康スポーツ医学研究会
健康スポーツ医学研究会は、スポーツに興味、関心のある、主として内科、小児科、整形外科の先生方により構成されています。 今までの活動内容をご紹介申し上げます。
(1)講演会(勉強会)
各種スポーツによる障害とその治療・予防及びスポーツ活動を通して健康・体力を増進するための知識を得ることを目的として、外部講師
(内科系、外科系)による講演会と内部講師(当会員)による勉強会を開催しております。
(2)健康・体力増進フォーラム
区民に対して、スポーツ外傷の予防と、正しいスポーツ活動の推進のために年1回(10月)開催しております。平成24年度で第29回となりまし
たが、平成21年から医師会主催となり、当会が計画して運営しております。
更に平成22年より医師会学術部の協力により、学術部が企画開催している足立区医師会区民講演会との合同で、開催させて頂いております。
その内容としては、イベント(1)では、区内中学校の協力により、「理想のお弁当ポスターコンクール表彰式」として、中学生に理想のお弁当を
描いてもらい展示しております。毎年多くの出展があり、順位を決めて表彰しています。イベント(2)では、「スポーツコンディショニングセミナ
ー」として、毎年各種のスポーツを選び、そのスポーツにおける多い障害とその予防とケアについて、外部講師を招いて、実技を交えて講演し
て頂いております。
(3)喘息児水泳教室
足立区衛生部公害保健係の事業で、年3回(各10回)行われています。この事業に当会として、医師会からの要請により、小児科医会のご協力
を得て、協力医師の派遣を行っています。
(4)その他
毎年10月に荒川河川敷で開催されるタートルマラソンなど区内にて実施される大きな競技大会にも、区からの要請により、医療救護班とし
て、医師会執行部の先生方に協力して頂き参加しております。
以上の如く、今後も講演会やフォーラムを通して、更にスポーツ活動の現場に参加して、適切な且つ安全なスポーツ活動を推進していきたいと 考えております。スポーツ医学に興味のある先生方のご入会をお待ち申し上げております。
健康スポーツ医学研究会 会長 番場 哲司